Twitter検索における「コワーキング」ワードの占有について

ここ数年、Twitterで「コワーキング」というワードが汚染されている

コワーキングスペースを8年やっておりますが、ここ数年悩んでいるのがTwitterにおける「コワーキング」というワードの検索結果の汚染問題です。

私は昔から国内におけるコワーキングの動向を知るためにTweetDeckで「コワーキング」という言葉を含むツイートを検索タイムラインで追っていたのですが、あるときからこの検索タイムラインはまったく役に立たなくなりました。

Twitterで「コワーキング」あるいは「#コワーキング」と検索して「すべてのツイート」を見れば一目瞭然なんですけど、特定のコワーキングスペースやその運営会社の関係サイトへのURLと大量のハッシュタグを詰め込んだスパムツイートを吐くbotで占領されています。「#もくもく会」といったようなワードも大量に含まれており、見事に汚染されています。片っ端からブロックしてツイートを見えないようにしようと思っても、botアカウントが大量すぎてとても無理でした。

TweerDeckでのスクリーンショット。URLは消してます。

それぞれのbotアカウントの作成日を見ているとそのコワーキングスペースができる前から作成されているものも多くあり、運営会社が5年も6年も前から同様のTwitterによる集客施策を採っていたことが分かります。どれほどの効果があるものかはまったく分かりかねますが、こうした施策を長年続けるということはそれなりにTwitterからの流入が確保できているということなのでしょう。しかし少なくとも「コワーキング」や「もくもく会」などある程度の汎用性のある言葉を検索したい人にとっては大迷惑以外の何物でもありません。

最近Twitterの利用規約に違反することになった行為らしい

当時のTwitterにはこうした運用を明確に禁じる規約は存在しておらず、どうしようもないというのが当時の結論でした。私は「コワーキング」の検索タイムラインを追うことをこうして止めたのです。

ところが最近(2018年2月)になってTwitterは利用規約を一部変更、複数アカウントを用いて同一内容のツイートをおこなうことを禁じました。3月からTwitterは違反アカウントの一斉凍結に踏み切ったとのことでしたが、この4月まで当該bot群には凍結処置が行われた様子はありませんでした。この規約変更は政治的な言論を不正に広めることを防止する目的で作られた規約ということで、そうした目的でないものに関しては積極的に取り締まっていないということなのかもしれません。

Twitter、複数アカウントからの同一内容投稿を禁止に。複数アカウントからの同時いいねやRTも制限 – Engadget 日本版

正直コワーキングスペース運営者として他のスペースさんの集客施策を悪し様に言うのもどうか、自身のスペースへの利益誘導行為と取られるだけなのではと悩みましたし、私のように「コワーキング」なんてニッチなワードで常時検索をかけている人もそういないだろうと思って数年見て見ぬふりをしていたのですが、どうにもやり方がEvil(よこしま)にすぎると断じました。この間そのコワーキングスペースのTwitterアカウントにこうした施策はやめてもらえないかとリプライしてみたのです。が、まあ予想通り無回答です。

当該Twitterのツイートのスクリーンショット。

ということで、一日10アカウントずつ、ちまちまと「コワーキング」という検索タイムラインに上がってくる当該botツイートを通報することにしました。一週間ほどやってみると、確かに一部のbotアカウントが凍結されはじめており、一応の効果は出ているようです。

違反アカウントが凍結されたことを示すTwitterのスクリーンショット
通報したアカウントのURLをしばらく経ってから直接叩くと、凍結されていた

イタチごっこは不毛、自発的なbotの削除をお願いしたい

ですが、量産されたbotが何百、何千あるのか私には分かりません。少しずつ通報し、これを運営が目視してアカウント凍結を実施しているとすればイタチごっこです。

アカウント凍結というのはセンシティブな規制であり、たとえば同様のツイートをしているアカウントを一斉に凍結すればその中で誤認による凍結も生じるでしょう。ですからTwitterに一斉に違反アカウントを凍結してほしい、というのも難度の高いことだと思います。無理のない範囲でちまちまと通報を続けることになろうかと思います。

スペースや運営会社の名前は少し調べればすぐ分かるレベルの情報ですが、今後こうした施策を取りやめた後にも検索エンジンの結果に響かないよう、ここでは実名は書きません。願わくば、公益に反し、またTwitterの規約にも違反した広報施策を取り下げていただき、お互いに業界を盛り上げていく方向で切磋琢磨できればと思っています。

この記事になにかのはずみで辿り着いた関係者様におかれましては、どうぞご検討のほどよろしくおねがいいたします。

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