みんな、WordPressにちょっとの元気を分けてくれ 〜WordCamp Osaka 2012の開催にむけて

オープンソース・ソフトウェアという言葉を初めて目にしたのは会社の業務でXOOPS(ズープス)というCMSをいじることになったときでした。
当時はいわゆる「フリーウェア」みたいなものかなあ、たくさんの有志で作ってるらしいねえ、すごいねえ、というくらいの感想だったのです。

いま、私はWordPressを業務で使い出して二年になります。当時のバージョンは2.9くらいだったかしら、まだカスタム投稿タイプも一般的でなく、アイキャッチ画像も標準機能として実装されたばかりというところだったでしょうか。その二年の間にもWordPressはさらに進化し、CMSとしてより使いやすいものになりました。正確に言えば、新機能が作られ、それが多くの人に試され、その知見が積極的に広められることで、私が便利に使えるようになってきた、というところです。

数あるCMSの中で、デザイナー・HTMLコーダーであった私がWordPressに積極的に取り組むようになったのは、あけすけに言えば「インターネットの中に情報がたくさんある」からです。WordPress開発をテーマとしたブログは多く、フォーラムも大変活発です。初心者から上級者まで、それぞれのレイヤーに応じた情報を根気よく探せば、ヒントは必ず見つかる。調べ物はそれなりに得意だし、分からないことを調べる忍耐力はあるつもりです。ヒントを見つけ、自分なりに試行錯誤しながらコードを書いて思い通りに動かすことができたときの感激は、初めて私に「プログラム的なものをさわる楽しさ」を教えてくれました。PHPのピの字も知らなかった私でも、これならばなんとかなるという気持ちがあったのでした。

なぜWordPressの情報がこんなに多くインターネット上に集まっているのでしょうか。
単にユーザーが多いから?いいえ、2012年現在でもWordPressについて調べ物をしてみると、今ほどみんながWordPressを知らなかった頃に書かれた有用なブログ記事にたくさん当たります。
ユーザーが少なくても、WordPressというプロダクトに魅せられ、これを広めようと頑張っていた人たちがたくさんいて、そして今も変わらず頑張っていらっしゃいます。

彼らを代表とする「WordPressを作り支えるコミュニティ」をリアルなものとして感じたのが恥ずかしながら一年ほど前、WordCamp KOBEに当日スタッフとして参加したときでした。
当日はものすごい混雑で目の前のいろいろにあたふたしながらも、フォーラムやブログでお馴染みのあの人やこの人が集まりその場で知見を共有されていることに私は「なるほど、オープンソースのプロダクトを育て、広げ、支えるというのは端的に言うとそういうことなんだな」とぼんやりと思ったものでした。

私はWordPressを業務に利用しているし、これを使って生活をしているわけで、やはり「WordPressに何かしらお返ししなければ」と思うわけです。でも「WordPressにお返し」といっても、どこにどういう形でお返ししたらいいの?となりますよね。私にはPHPをさわれる技術がないし、時間もないし、ブログも書けないし、お返しする窓口がどこか分からないし。多くのWordPressの利用者さんがそう思っているんじゃないかと思います。

でも、その人なりの貢献のしかたは必ずあると思うのです。
ダッシュボードからフォーラムの新着情報が見えるでしょう。で「あ、これなら答えられる」という質問があれば、勇気を出して回答してみてはいかがでしょう(私も大概は読んでるだけなんですが)。WordCampやWordBenchといった集まりがあれば、その場で一定の責任をもって参加するのももちろん立派な貢献です。フォーラムでお世話になった方のWordPress関連の書籍を買って勉強する、ということだって。
私は出来る範囲でこのWordCampに参加することで、今年下半期のせめてものお返しとしたいと考えてます。

小難しいようなことを書きましたが、WordCamp Osaka 2012に参加するにあたって、なにも堅っ苦しく考える必要はありません。運営する私たちが掲げているように「WordPressってなに?」「全然分からへんけど勉強したい!」という気軽な気持ちで来ていただいたらよいのです。ただWordPressの背景といいますか、そういうことを少しだけ知っているとよりこのイベントが面白くなるんじゃないかなー、と思うわけです。

しょうもない例えでアレですけど、WordPressは元気玉のようなものです。ですからご参加の皆さま、ぜひちょっとの元気を持っていらしてくださいね。そしてその元気のおすそわけがもっともっと大きくなることを願いながら。

あ、ワタクシ深沢は当日、会場一階で皆さまの誘導を担当します。混雑が予想されるのでご来場の皆さまにはいろいろお願いすることもあると思いますが、皆さまの安全でスムーズな移動のためにどうぞご協力をお願いいたします。では11月3日、大阪でお会いましょう。

この記事はWordCamp Osaka 2012運営スタッフによる「リレーブログ」として、加藤貴一さんからバトンを受け継いで書きました。

明日は小島 健司さんがバトンを受け取ってくださるとのことで、ぜひそちらもご覧ください。

リレーブログまとめはこちらです!

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