サーバ周りの勉強をする気になった話

執筆現在、このSuikoLogをホストしている「さくらのレンタルサーバー スタンダードプラン」なのですが、今年のうちに引っ越そうと思っています。ええ、「さくらのVPS」に。

バーチャル・プライベート・サーバ(仮想専用サーバ、英語:virtual private server、略称:VPS)とは、一台の物理的なサーバコンピュータ上で仮想的なサーバコンピュータを何台も起動する技術(仮想機械; Virtual Machine)によってつくられた仮想的なサーバコンピュータである。

バーチャル・プライベート・サーバ – Wikipedia

ということで、仮想的に作られた専用サーバということですね。レンタルサーバのように最初からセットアップされているものではなく、CMSが動くウェブサーバとして自分で黒い画面(いわゆるコンソール)に命令文を打ち込みながらセットアップをして、管理をしていく必要があります。

今日はなぜこういうことをしようと思ったのかをお話しようと思います。

コンソールのイメージアイキャッチ

正直メールの面倒みたくないし、ドメインもサーバも扱いたくなかった

ちょっと前までウェブのフロントエンドの人は、こういうものはできる限り人に任せて自分では最低限の知識さえ持っていればよい、という考えでした。

もちろんいろんな案件に取り組む中でメールのこと、ドメインのこと、DNSのこと、サーバのこと、さわる機会はたくさんありました。とくにWordPress等CMSを扱うようになってからはサーバ選びがいかに重要かということは何度も痛感しましたし「気になる、記になる…」さんのようなトラフィックの大きなサイトを扱うにあたっては、テーマのリニューアルが請け負った範囲とはいえ機能面でもいじるべき箇所はもちろんあり、バックエンドのことでやはり苦労の連続でした。継続的にメディアサイトの面倒を見ていく機会もでき、ドメインやサーバを移転する機会もたくさんありました。サーバを選ぶことでいろんなことがラクになるということも分かってきました。

その中で肝を冷やすような体験もたくさんしましたし、お客さまにご迷惑をお掛けすることもありました。ドメインの設定失敗でメールを止めてしまったときは本当に寿命が縮むような思いをしました。

それまで私は業務に関わることは「好き嫌いせずになんでも取り入れてやっていこう」という考えでいたのですが、ひとたびこうした大失敗をしてしまっては反省せざるをえないわけで「バックエンドのことは自分で手を動かさない、専門家にお願いしてリスクを回避する」という方針でこれまで長らくやってきたわけです。

サーバエンジニアさんに教えてもらった

しかし残念ながら、方針どおりに事が進むわけではありません。フリーランスとして長く活動すればするほど、直接制作の受注をいただくことも多くなり「注文通りのものを作って納める」仕事の割合は減っていきました。当然、作るサイトすべてについて、お客さまが望む / 望まないに関わらず、長期的にメンテナンスしていくことも視野に入れながら制作をする必要があり、そのためにはバックエンドのことも考えないわけにはいきません。

予算がある案件ならばバックエンドの担当さんを設けていろいろお願いもしましたが、いつまでもその方が担当にいらっしゃるとは限りませんし、タッチしてもらうことができなくなったらバックエンドがまるまるブラックボックスになってしまうリスクがつきまといます。

悩んでいたところにサーバエンジニアである御影けいさんからご意見をいただく機会がありまして。まとめるとこういうお話だったのです。

Gitはデザイナーといえどもさわる必要がある時代です。継続してプロとしてサイトの面倒を見ていくのなら、ベースとなるsshを知らないわけにもいかないし、scpでファイルを転送することだって必要になるでしょう。逆にフリーのサーバ屋はただサーバの面倒を見ていればいいわけではなく、簡単なHTMLが書けたり、WordPressのチューニングができたりといったスキルがないと食っていけません。

タクシーの運転手をやるなら結局自分で整備をする必要がでてきます。これが会社組織で、非常時含め整備と運行が分離できる体制が整っているならば問題がないのですが、フリーランスである以上、それは厳しいでしょう。壊してもいい車を一台仕入れていじり倒したりぶっ壊したりして慣れるほうがいいと思います。

なおメールサーバとDNSは敷居が高いから、それは外部サービスを使うといいよ!

ここ数年の悩みに関して背中を押された感じがして、そのときVPSを借りてセットアップし、自分のやっているサイト(水交デザインオフィス / SuikoLog / JUSO Coworking)は全部そこに入れることに決めました。お値段を見ても一番やすいプランならそれほど大きな料金差はありません。ちょうどJUSO Coworkingのサイトもリニューアルしようと思ってましたしね。

ここまで来るとついでなので、それぞれのサイトも全部別のCMSで運用してみようとか久々に欲がわいてきました(いくらステキだなと思ってても、まずは自分で試さないとお客さまには勧められませんからね)。この一年、ひたすらクライアントワークで走り続けてきたので、こういう挑戦をできていなかったことにも気づけたのでした。

ということで、この年末はいろいろ新しい世界にも踏み出していこうと思います、というお話でした。

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